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空想あらん 6話 人間と妖精の確執

光陰如矢に書いてもらった地図のおかげで、迷うことなくヘネシスから先に進むことができた。

地図などなくても、標識もあるし落ち着いて歩けばたどり着くことはできるだろう。

しかし、寄り道をしたことで出会いもあったし、そういうこともまんざらではないかもしれない。



・・・



さて、しばらく進むと森が見えてきた。

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見るからに年代を経た巨木がそびえ立ち、枝や葉っぱが頭上から重苦しくのしかかってくるような暗い森だった。

しかし鳥や獣の声が聞こえ、生命にあふれているような不思議な印象も同時に受けた。



そのまま入っていくと、内部は枝やツタが、人が乗った程度ではびくともせず、そこに人が作ったと思われる梯子や吊り橋があり、道になっていた。

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・・・


そんな道をしばらく進んで、木々も青々と深くなってきたころ、急に開けた場所に出た。

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頭上をすっぽりと覆っていた巨木の傘も、このあたりだけ所々空いていて、そこから眩しい太陽のカーテンが降りてきていた。

どうやら、木の枝の上や窪みなどに家のようなものが立っていて、ここがエリニアなのだ、ということが分かった。

同じビクトリアアイランドの町でも、リスやヘネシスとは大きく異なり、森と一体化したような・・・そんな風景だった。





トゥルーに頼まれた妖精「ロウェン」を探すと、意外にすぐに見つかった。

どうやら妖精はこんな不思議な町でも貴重な存在だった様で、町の人は誰もが知っているようだった。

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ロウェン「あら、なんか人間くさいわね・・・」

私「あの・・妖精ロウェンさんですか?」

ロウェン「くさいと思ったら、人間じゃないの。私に何か用?用がないならあっち行ってよ!」

私「えぇと・・・緑キノコが荒々しくなったって聞いたんで、原因とかご存知なら何かお手伝いできるかな・・・と。」

ロウェン「当たり前よ。でも私がオイルと鉄くさいような人間に何か頼むとでも思ってるわけ?ほら、くさいから早くあっち行ってよ。」

ロウェン「あ、そうだ。人間にでも頼める仕事があったわ。モンスター退治よ。緑キノコを倒してきなさい。地図は書いてあげるから。」


・・・


ものすごく心が傷ついた私であった・・・

なぜこんな憎まれ口をたたかれなければならないんだろう。

というか、なんで自分はこんな所で人助けなんかしなければならないんだろう。



でも、ここから逃げても行くところがないのは分かっていた。

私には他に道が残されていない。

いつもいつも流されてばかりいるからこんなことになる。

消極的な選択でしか、生きる術がない私だった。



ロウェン「ちょっと・・・聞いてるの?」

私「あ・・すみませんでした。分かりました、行ってきます。」

ロウェン「ふん。これだから人間は・・・」



・・・



ロウェンにもらった地図を辿り、もと来た道を戻るとひときわ大きな木を見つけた。

どうも木は大きな空洞になっていて、そこが問題の「緑キノコ」の群生地のようだ。

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確かに此処の緑キノコはこれまでに見たモンスターたちとは明らかに様子がおかしい・・・

というか、どこかで見たことがある雰囲気だった。



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やはりヘネシスでのキノコの様子がおかしかった事とよく似ているのだ。

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やはり、ヘネシスのときと同じ、緑キノコの人形が見つかった。

早速これをロウェンの元に持っていき、ヘネシスでの出来事や「緑キノコの人形」が見つかったことを話してみることにした。


私「かくかくしかじか・・・」

ロウェン「あら、ヘネシスでのことは私も知っていたけど、本当に緑キノコの人形があったのね!」

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ロウェン「そう・・じゃああなたがアランね。臭い臭いって言って悪かったわ。」

ロウェン「あの信用できない人間が送り込んでくる奴なんてスパイだと思ってたから、意外ね。」

私「・・・。人間がお嫌いなようですけど、何かあったんですか?」

ロウェン「まああなたは多少マシみたいだから話してあげる。」

ロウェン「昔、大陸の反対側に住んでいる人間達の中にビクトリアアイランドを全て自分達の町にしてしまおう、という愚かな考えの人間がいて、エリニアの木々が伐採されたり、ペリオンの原住民たちを追い出そうとしたりしたのよ。」

ロウェン「当然、私たちや長老ハインズが大魔法で一瞬で追い出したけど、そのとき奴らが持っていた伐採道具のにおいが今でも忘れられないの・・・」

私「昔って、どれくらい前なんですか?」

ロウェン「んー。200年くらい前だったかしら・・・まあ500年前に暗黒の魔法使いが閉じ込められたのを覚えているから。」

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私「あの、昔のアランにも会ったことがあるんですか?」

ロウェン「会った事はなかったわね。ていうか、どうしてそれをあなたが聞くのよ?」


私は、自分がいた世界のこと、これまでの経緯を話した。


ロウェン「なるほどね。もしかしたら暗黒の魔法使いが意識をすり替える呪文を唱えたのかもしれない・・・」

ロウェン「だとすれば必要なのは、英雄の意識が目を覚まし、なおかつあなたが元の世界に戻りたい、と本気で思うことね。そうすれば帰れると思うわ。」


もしかしたら私は本当に、自分のいた世界には戻りたくないのかもしれない。

この世界にいれば、誰もが自分のことを知っていて、苦労をしていても、生きていることが実感できるのだから・・・


私「・・・自分の気持ちが分からないんです。ただ、元の世界よりここの方がいろんなものを見られるし、楽しいんです。」

ロウェン「そういうときは、自分の気持ちに正直になって、この世界で苦労してみることね。さあ、もうひと仕事受けてもらうわよ!」

私「何か違うような気がす・・・」
ロウェン「何か言った?」

私「いえ、なにも・・・」

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ロウェン「あなたにさっき行ってもらった大木のあたりに"おしゃべりな木"がいるはずよ。彼なら緑キノコに人形を入れた犯人を見てるはずだから、話を聞いてきてよ」

私「さっき行ったときにはそんな木、見かけませんでしたけど・・・」

ロウェン「まあ普段はしゃべれない振りをしているからね。妖精ロウェンから、と言えば分かると思うわ。」


・・・


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確かによく見てみれば、明らかにおかしな木がある。

なぜ気がつかなかったのだろう・・・

私「あの、"おしゃべりな木"さんですか?」

木「・・・」

私「ロウェンさんからの紹介なんですけど。」

木「ふはっ!人間がオレッチに声かけるなんて・・・あんたはとても変わってる人だっちゃ。さぞかし友達いないんだろうっちゃ」

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私「余計なお世話だ。あのですね・・・」

木「妖精ロウェンも全く、こんなところに植えやがるとは許せないっちゃ。とにかく人づかい(いや、木づかいか)が荒いから、オレッチもいそがしいんだっちゃ!」

私「最近緑キノコの人形を持っていた人を見かけませんでしたか?」

木「ぶつぶつ・・・んで、何か用だっちゃ?」

私「・・・。最近緑キノコの人形を持ってた人を見かけませんでしたか?」

木「そうさなぁ、最近変な子供がウロウロしていたのを覚えてるっちゃ。たしかそいつが人形を持ってたような持ってなかったような・・・」

木「それよりも最近緑キノコが凶暴化してて、オレッチも迷惑してるっちゃ。あんた、奴らを懲らしめてくれないかっちゃ?」

私「どうも、その原因が緑キノコの人形だそうなんです。」

木「そうなのかっちゃ!じゃあもうオレッチは被害をこうむることがないんだっちゃ。木にも一人の時間が必要だから、あんたは帰ってくれっちゃ!」

私「・・・」


・・・


私「人形を持っていたかもしれない人を見かけているそうです。」

ロウェン「それじゃ、そいつがやったのかしらね・・・こちらとしても、こんな簡単にエリニアの生態系を崩されちゃだまってられないわね。」

ロウェン「いいわ、あんたの雇い主に伝えなさい。協力できることはする、とね。」


どうやら、ここでするべきことは全て済んだようだ。

あとは帰るだけなのだが、そろそろ日が暮れる頃で歩いて帰るのは少し危ないかもしれなかった。


私「あの・・どこか泊まれる場所ってないですか?」

ロウェン「そういえばそうね。私の協力者の住民に聞いてみるわ。感謝しなさい!」


・・・というわけで、この日はエリニアに泊まることになった。





英雄あらんの旅は続く。





この物語はフィクションです。登場する団体、人物は現実のものと一切関係がありません。たぶん。

4ヶ月ぶりの小説です。

実は8月ごろから暖めていたのですが、心理描写でてこずって今日に至りました。

時間がないときに何故か小説が書きたくなるんですよね・・・

追記:コメント返信

・あらましおさん
なんか私にも正直どうなるかって分からないんですけどね。ネクソンの善意と手腕にすがるばかりです。

・No Nameさん
なるほど。。エルナスもありだと思います。ただその場合は、オルビス塔の魔法石を使う場合でしょうか。
書いてみて思ったんですが、結局「模範解答」がないので、記事で書くのには適さない話題だったのかもしれません。

・紅蓮の苺彡さん
ありがとうございます。こういうご声援があると、やる気につながりますね。
まあ、アクセス数とかコメントに頼り切らないブログでありたい、とも思ってるんですけどね^^
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空想あらん 5話 窮地と「光陰如矢」

タクシーでリスに帰った私を待っていたのは、またしても試練だった。


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トゥルー「おぉ英雄さん。ちょうどいいところに来たな。次の仕事があるんだが・・・」


私「・・・タクシーに乗ってて疲れたので休ませてもらえませんか?」

トゥルー「ダメだ!こっちは人手が足りなくてねぇ。1秒でもゆっくりしていられないのさ。」





と言ってどんどん話を進めるトゥルー。

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トゥルー「今回は妖精と森の町、エリニアだ。妖精は森林を伐採されることが嫌いで、そういうことをする人間を快く思っていない奴が多いんだ。」


トゥルー「そこで英雄さん。あんたが行って話をつけて来てほしいんだ。英雄さんなら他の奴らは行くよりはましだと思うぜ。」


トゥルー「それも理由があるんだ。妖精は長生きだから、もしかしたらあんたの過去もいろいろ知ってるかもしれないだろ?


私「・・・分かりました。それなら行きます。」


トゥルー「(これで食いつくと思ったぜ。)そうか。エリニアはヘネシスを越えた先だからな。頑張れよ。」


私「えっと。。じゃあ今回のタクシー代は?」

トゥルー「んなもん出るわけねぇだろ。前チケットをあげたのはたまたま手元にあったからだ。うちもアンダーグラウンドな組織だから金がないんだよ。」

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私「・・・」


トゥルー「大丈夫だ。歩いていっても行けない事はない。普通にいけば、な・・・」



・・・



ということで情報屋を追い出されてしまった私は、歩くことになった。

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とは言っても、道行くモンスターはアランの体であれば簡単に倒せるモンスターだったので、苦もなかった。

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道に迷うかと言えばそんなことはなく、標識もあったのでどんどん進むことが出来た。







・・・







そう、あの横道までは・・・


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見るからに妖しい。何かがありそうな場所だった。



・・・



入ってみると・・・







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外に出られなくなってしまった。



仕方がないので進んでみると、足を踏み外し、下に落ちてしまった。

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下は野生のブタの巣だったようで、上から落ちてきた侵入者に怒り狂いながら襲い掛かってくる。

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回復薬も切れ、万事休すかと思ったその時・・・














プシューーーーン!ズゴゴーーーン!!

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光陰如矢「フゥ、大丈夫だったかい?」


私「は、はい・・・あなたは?」



いきなりのことで、私は礼を言うことも忘れている。



光陰如矢「まあとにかく、ここは危ない。ここが全滅したと知ったら、ピグどもが復讐にやってくるからな。」



・・・



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光陰如矢「ここなら大丈夫だな。」


私「あの・・・ありがとうございました。お名前を教えてもらってもいいですか?」


光陰如矢「私は光陰如矢(こういんやのごとし)という。諸国を渡り歩いている者だ。今日はたまたまこの辺でピグの頭を集めていたところだ。」


光陰如矢「そういう君は・・・ただの初心者冒険家、と言うわけではなさそうだな。」



この光陰、という男は雰囲気が只者ではなかった。

そこで私は、自分のことを話すことにした。


自分の世界のこと。
目が覚めたらこの世界にいたこと。
しかも英雄と呼ばれていたこと。
今はトゥルーにこき使われていること
など


光陰如矢「アランという英雄の話なら私も知っている。大昔に暗黒の魔法使いと戦い、相討ちになったと聞いている。だが、君のいる世界は全く聞いたことがない。」


光陰如矢「だがとても興味深い話だ。聞いていて不思議なのだが、嘘を言っているようにも見えない・・・。私にも君の故郷を探す手伝いをさせてくれ。」


私「いいんですか?お仕事とかあるんじゃ?」


光陰如矢「なぁに。冒険家という職業は、いろいろ情報を調べることも入っているから大丈夫だ。それにワクワクするじゃないか。知らない世界があるだなんて。」


そう言う光陰の目は輝き、とても楽しそうだった。


光陰如矢「この世界は面白い。いろんな奴がいて、未知のMAPがあって、未知のモンスターがいて・・・。」


光陰如矢「君も一度この世界を旅してみると良い。あくまでこれは予感だが、こうやって君がいろいろなことを知って、経験していけば、いつかは元の世界に戻れると思うよ。」


光陰如矢「そうだ。これは昔、戦士だった友人から譲り受けたのだが、君にも使いこなせそうだね。」


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私「スノーボード!?


光陰如矢「いやいや、スノーボードを舐めてはいけないよ。私も初めて言ったときは驚いたが、どういうわけかこの世界ではスノーボードが武器としてとても優秀なのだ。これだけではないよ。世界にはもっと凄いものがあるらしいから、自分で探してみると良い。」


私「はぁ。。ありがとうございます。」







結局そのあと、光陰にヘネシスまで送ってもらったのだった。







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私「いろいろありがとうございましたm(_ _;)m ・・・それでこれからどうすればいいでしょうか。」


光陰如矢「そうだな。。このままエリニアに行くといい。私はまだ仕事が残ってるからこのまま一緒に行くことはできないが、何かあれば連絡をくれ。言ってなかったな・・この「友達登録」をしておけば、いつでもテレパシーで話ができるんだ。」


こうして光陰如矢は去っていった。

私もエリニアへ急がなければ・・・





続く




この物語はフィクションです。登場する団体、人物は現実のものと一切関係がありません。たぶん。

初めてプレイヤーを出してみました。もちろん2PCです。

このペースだと、指輪獲得なんて程遠いので、もしかしたら一度レベル70にして、別キャラで続けるかもしれません。

名前は変わるかもしれませんが、お気になさらず。
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空想あらん 4話 ヘネシスと娘を待つ男

翌日私は寝起きもままならぬままにトゥルーの家から追い出された。

そのときにタクシーチケットを持たされたので、近くにいた、いかにもタクシーらしき人に話しかけてみることにした。

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リス高級タクシー「わたくしどものタクシーサービスでアリの巣広場までご案内しております。」



私「このチケット預かってるんですけど・・・」



リス高級タクシー「どれどれ・・・、これは隣の普通のタクシーのチケットですな。まあそのみすぼらしい格好が気になっていたのですが、あなたのような貧乏人に使えるようなサービスでは無いですよ。」



私「・・・」









どうも隣のタクシーだったようだ。








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リス中型タクシー「お客さん~、うちのタクシーで大陸何処でも、いやほとんどの場所に行けますよ~。値段もお手ごろですし、いかがっすか~?」



私「このチケット預かってるんですけど・・・」



リス中型タクシー「はいはい、ヘネシスまでですね?無料でお届けしますよ~」










・・・







タクシーは一瞬で、風景も見られないほどのスピードだった。



せっかくだったので、まずこの街を歩いてみることにした。

ヘネシスは平原にあり、旅を始める冒険者達が必ずと言っていいほどよく立ち寄る町のようで、活気あふれる街である。

最初にこの街に来た冒険者達は、街のすぐ隣に用意されている「狩り場1」で狩りをすることによって外の敵と戦えるように訓練しているようだ。

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私も戦ってみたが、どういうわけかリリンの訓練所とは違い、倒したモンスターからはこの世界の通貨(メル)が出てくるようである。

他のモンスターも同じなのだろうか・・・

だとすれば、こうやって強いモンスターを倒していけば、いつかはタクシーくらい簡単に乗れるようなお金持ちになるに違いないと思った。





さて、少し疲れたところで街で休めるところを探すことにした。

ヘネシスには公園もあり、憩いの場が充実している。

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公園である人物と知り合いになった。



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どうやらこの男は研究者のようだ。

クロイ「私は生命の魔法を使って、人形に命を吹き込むことに成功したんだ。ペットと言うのだが、もしそれらを持ってるなら私がいろいろ教えてあげよう。」

私「ペットっていうのは動物のことではないんですか??」

クロイ「いや、貴重な生命の水と心の手作りの人形に命の魔法を吹き込むんだ。卵からかえる特殊なペットもいるらしいがね・・・」

私「そうなんですか・・・」

そのときはそれだけの話で別れた。




そろそろ歩き回るのに疲れてきたので、ヘネシスの諜報員を探すことにした。

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見るからに怪しい男をすぐ見つけたのだが

ローカ「わ、私は全然怪しくないですよ・・・!」

としか言わないので、どうやら違うようだ。



しょうがないのでさらに探していると

ブルス「あらんさんに間違いないですね?」

私「そうですが、トゥルーさんが言っていたヘネシスの諜報員はあなたですか?」

ブルス「そうです。あのローカという男は見かけによらずシグナスの騎士団の手先で、我々とはあまり良い関係ではなのです。我々情報屋は敵が多いのでね・・・」

ブルス「ささ、こちらへ。奴らにばれないうちに」







・・・








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ブルス「シグナスの奴らは街のお偉いさんともつるんでいまして、それを我々が嗅ぎ付けるのを嫌がっているので、なにか悪い取引をしてるんでしょうな。」

ブルス「まあ今日はそのことじゃあないんですよ。最近ヘネシスの近くに生息しているキノコの調子がおかしいことを見つけましてね。どうも見た目には分からない角が生えているらしいんですよ。」

ブルス「あなたにはその角の収集をお願いします。ヘネシスを右側から出て、段差を上ればすぐですから。」





・・・






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どうやらこの中に様子がおかしいキノコがいるらしい。立ててある看板がいかにも怪しげだ。






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入ってみると確かに何かがおかしい気がするモンスターの手荒い歓迎だった。

それでもさすがはアランの体だけあって、訳もなく返り討ちにした。

倒してみれば角が残るのだが、実際にキノコを見ても角が何処にあったのかはわからないままだった。



しばらくここで狩りをして角を集めていると、キノコがこれまた怪しげな人形を落とした。

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これも持ち帰ってみることにした。





・・・







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私「集めてきましたけど・・・あとこんな人形が。。」

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ブルス「これは確かに怪しいですね。どれどれ・・・」


・・・


ブルス「どうやらこの人形からはとても変な音がするようですね・・・。たしかにこれならメイプルキノコたちが変わってしまった理由になります。」

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ブルス「これで一件落着のようです。いやぁ助かりました。こんなに早く解決するとは・・・さすが英雄様。」

私「・・・そうですか。んじゃあこれで」

ブルス「ちょっとまって・・・。実は、私はこの辺りのキノコを研究しているんです。それでその辺のキノコモンスターのドロップアイテムを集めてきて欲しいんです。」

私「どうして僕が・・・」

ブルス「いや、あなた英雄様でしょ。助けてくれるのが当然じゃないんですか?どうせ帰りのタクシー代も払えないんでしょう。助けてくれたらタクシー代くらいは工面しますよ。」







英雄とは雑用のことだったのだろうか、とは思ったものの帰りのタクシー代が無かったのは事実だったのでブルスの言うとおりにすることにした。





・・・





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ブルス「重ね重ねありがとうございます。実は私には一人娘がいたのですが、何年か前にモンスターに連れ去られてしまいまして・・・;;キノコモンスターに連れ去られたという目撃情報があったので、こうやってキノコモンスターを研究することで娘の足がかりを探しているんです。」



気が遠くなるような話だ。



私「はぁ・・・。ちなみに娘さんのお名前は?」

ブルス「イヤンといいます。今頃どうしていることやら・・・;;」



そう言って顔を曇らせるブルスはとても疲れているように見えたのだった。



私「もし手がかりがあれば教えますよ。」

ブルス「ありがとうございます;;可愛い一人娘なのでね・・・」



私はブルスと別れを告げて帰路に着いたのだった。



続く





この物語はフィクションです。登場する団体、人物は現実のものと一切関係がありません。たぶん。

なんとか4話です。主人公が既に変わり始めているような気がしますが、書いている中の人の変化なのかもしれませんね。

それと話ごとに題名をつけることにしました。
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空想あらん 3話 計算高い男

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船に乗っている間に、船頭に行く先の大陸の話を聞いてみた。



プロ「へぇ、行く先はビクトリアアイランドのリスという港町ですぜぃ」



私「えと、なにかアランに縁のありそうな土地とかは知りませんか?」



プロ「へぇ、特に英雄様の噂を聞くような場所はなかったかと思いますぜ。どうしてそんなことを聞くんでやすか?」



私「いや、別に・・・」



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港町以外に、4つの全く違った種類の町がそれぞれあり、大陸の中央には、魔王の住処があるらしい。

もしかしたら英雄の伝説と何か関係があるのかもしれない、と思った。

英雄の伝説を追っていけば、もしかしたら元の世界に帰れるかもしれないからだ。

ただ、元の世界もそれほど戻りたいとは思わなかったので、特に急いでいるわけでもなかった。








どうせ、あそこには自分はいらないのだから・・・










・・・











そうこうしているうちに目の前に陸地が見えてきた。

これがビクトリアアイランドのようだ。



船頭に礼を言い、この町の散策をすることにした。

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さっきまでいたリエン村とは打って変わって、このリスという町は南国のようなところだった。

そもそもペンギンでなくちゃんと人間が、それもたくさん街を歩いている。

しかも気候が温暖で、ヤシの木の様なものまで生えている。

漁も盛んならしい。ずっと家に篭っていた私にとっては驚くものばかりであった。

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しばらく歩いていると、男が声をかけてきた。

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ペイソン「おいおい、黒い肌の兄ちゃん!いいオンナがいるビーチへ行かないか?2000メルでどうだい?ぐへへ」

私「特に断る理由もないけど・・・」






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勝手に話しかけてきて、勝手にカツアゲをする奴だった・・・

何処の世界にもいるものだな。









・・・









さて、日が暮れてきたので、寝るところを探すことにした。

だが、宿屋に行っても、あまり身なりが綺麗でない上に、お金を全く持っていないから、と言う理由で泊めてもらえることは出来なかった。

私は野宿などしたことがなかったからこれからどうしようかと途方にくれていたが、リリンから手紙をもらっていたことを思い出し、聞いていた住所を探すことにした。











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どうやらここのようだ。



中に入ってみると気さくなオヤジのような人がいた。

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私「えと、こういう手紙を預かっているんだが・・・」



トゥルー「おぉ!リリンから連絡のあった英雄さんはあんたか!まってたぜ」

トゥルー「んでどんな情報が欲しいって?」



私「実はアランだったときのことをよく覚えていなくて・・・」



トゥルー「そうかそうか!はっはっは!その手がかりを探しているんだな?ちょっと待っとけよ、アラン、アラン・・・と。」

トゥルー「そうだな、今のところヘネシスの諜報員からヘルプ要請が来てるんだが。」



私「え?それがアランとどういう関係が?」



トゥルー「残念ながら、ないよ。こっちだってシグナスの奴らや各町のお偉いさんが邪魔するせいで人員も足りねぇからな。あんたの要求をかなえる前に俺達の話を聞いてもらおうじゃないか。」



私「そんな理不尽な・・・」



トゥルー「んあわけあるか。あんた英雄なんだろ?だから助けて欲しいって言ってる弱者を助けるんだろうが。その条件で今夜ここに泊めてやるからよ。」

トゥルー「昼は暖かいが夜は寒いぜ。互いにうまくやろうじゃあないか?」







・・・








トゥルーは見かけとは裏腹にとても計算高い男だったようだ・・

このままこの男の言うことを聞いていても、私がこの世界から抜け出せる方法は分からないかもしれなかった。

それでも、今夜眠る場所がなくてこのまま凍死してしまうよりはマシかと思ったので彼の言葉に従うことにした。







そして空想あらんの旅、始めての夜は更けていく・・・

続く







この物語はフィクションです。登場する団体、人物は現実のものと一切関係がありません。たぶん。

今はサークル勧誘のこんな記事を書いていたりしてとても忙しいです;;

明日あたりも別の用事があるので、もしかしたら更新できないかもしれません。
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空想あらん 2話 あらんの旅立ち

次に目を覚ましたときも、やはりこの部屋だった。

私のいる世界は、あの私の存在が透明な高校生活などではなく、なぜかこの私が「英雄」と呼ばれるような世界だった。



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英雄が目を覚ましたというニュースは瞬く間に村中に伝わったようで、村中の住人達がこぞってやってきた。

とは言っても全員ペンギンだったのだが・・・



雑貨屋のプリリ「おぉ、英雄様、良くぞ戻ってこられました。」



倉庫のプスルト「早く私たちの魔法を解いてくださいまし;;」



武器防具屋のプノウン「英雄様ぁぁぁーー(;0;」



ここは「リエン」と言う村で、ここは小さな島であるということ。

彼らは数ヶ月前に復活した暗黒の魔法使いにペンギンの姿にされてしまったこと。

リリンだけ、先祖から伝わってきた魔力で逃れたというのが住人達の話だった。

いずれにせよ、たとえペンギンであってもこれまでこれほどの人?に囲まれたことの無い私は、動揺して何も話をすることが出来なかった。








住人達が去った後、私はリリンに自分の世界の話をした。

現実の世界・・・地球、日本、学校生活、自分の生い立ちなど。

リリン「確かにあなたの話を詳しく聞いていると、記憶のすり替えとは考えにくいですね。私にも何故か分かりませんが、何かの因果のようなものを感じます。もしかしたら、あなたがこの世界に来たのには理由があるのかもしれません。」

リリン「でも、その体は英雄様のものですので、この世界ではあなたは英雄として生きなくてはなりません。アランが英雄として生きなければ、私たちだけでなくこの世界の全ての人が希望を失うことになるでしょう。」

リリン「あなたの世界に戻る方法を探すために旅をしてみてはいかがでしょう?こちらからも何か分かれば連絡しますので。」

私「どうやって?」

リリン「私たちの諜報員は各大陸に常駐していますので、彼らに連絡させますよ。」



既に私には本当の自分がいったい何者なのかも分からなくなっていたし、どうせ元の世界でも透明な生活しかないことを思い出し、英雄の旅もいいかな、と思ったのだった。

私「いいかもしれない。どうせ僕には何も無いから。」

リリン「あなたにとって価値のあるなにかが見つかるといいですね。」









ここで問題なのは路銀(旅行するための金)だった。

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幸い、リリンは自分の少ない生活費から幾らか工面してくれたのだが、それでも大陸に渡る船に乗るには幾分足りなかった。

「英雄だからタダでもいいだろ」とは思ったのだが、どうも今の、この世界では金のある者が一番偉いらしい。












どうしようか迷っていたそのとき




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プオ「英雄様は大陸に渡りたいんだってぇ!?」

私「え?」

プオ「聞いたぜ!体が鈍ってるんだってなぁ。俺のところで肩慣らししていかねぇか?」




特に断る理由も無いのでついていくことにした。





プオ「大陸では危ないモンスターもいるだろうし、英雄様にゃあ ちと軽すぎるかも知れないが、この獲物を使ってくれよ。」



驚いたことに、これまで運動もしたことの無いはずだったのだが、渡された鉾を軽々と振り回せてしまった。

重さ20kgくらいあるはずなのに・・・

やはり、この体は英雄のものなのだろうか、と初めて実感した瞬間だった。

このプオという男は、訓練所を管理しているペンギンのようで、中では弱いモンスターが飼われているらしい。

ゲームの世界ではモンスターを倒すのは当たり前なのだが、実際にこの手にかける、と言うのは気が引けるものだ。

とは言っても実際にやってみれば、それほどグロテスクなものでもなかった。

どうも悪霊のようなもので、倒すと浄化されるらしい。

まあ、これは書くほうの事情もあるのだが。


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さて、ある程度倒すと疲れてきたが、プオがいくつか薬をくれた。



プオ「これを飲むと疲れが取れるんだぜぇ!この赤いほうは塗って傷を直す。青いほうは飲めば疲れが取れるからな。」

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なんとこの世界では、これらの薬を飲めばいくらでも動けるらしい・・・

さすがに三度の飯と睡眠は必要らしいが。

優秀な栄養剤のようなものだった。



プオ「そうそう、俺の家に大陸に渡るための船のチケットが余ってたから使ってくれよ。」



それもありがたく頂戴することにした。









これで島を離れることが出来るわけなのだが、最後にリリンに別れを告げることにした。



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私「それじゃ、僕は行ってくるから。」



リリン「待ってください、アラン。これを・・・」



渡されたのは手紙だった。

どうやら大陸の港町にいる、リリンの仲間への手紙らしい。



リリン「これを持っていけば、仲間があなたの旅をサポートしてくれると思います。どうか、お気をつけて。」










・・・









思えばこのとき、私はこうしていろいろと良くしてもらっていることが当然だと思っていたのだろう。

このときは感謝などあまり感じなかった。

もしかすると、この美しい女性がずっと待っていた「アランと言う英雄」に嫉妬していたのかもしれない。





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そして空想アランの旅が始まる。

続く






この物語はフィクションです。登場する団体、人物は現実のものと一切関係がありません。たぶん。

どうも冒険家パッチが来てしまったようなので、空想あらんは何処までいけるか分かりません。

とりあえず30レベル指輪だけは取ってから執筆を再開しようと思います。

ただ、3話まで作り置きしているので、明日までは確実に投稿できると思います。
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