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空想あらん 6話 人間と妖精の確執

光陰如矢に書いてもらった地図のおかげで、迷うことなくヘネシスから先に進むことができた。

地図などなくても、標識もあるし落ち着いて歩けばたどり着くことはできるだろう。

しかし、寄り道をしたことで出会いもあったし、そういうこともまんざらではないかもしれない。



・・・



さて、しばらく進むと森が見えてきた。

201008251.png

見るからに年代を経た巨木がそびえ立ち、枝や葉っぱが頭上から重苦しくのしかかってくるような暗い森だった。

しかし鳥や獣の声が聞こえ、生命にあふれているような不思議な印象も同時に受けた。



そのまま入っていくと、内部は枝やツタが、人が乗った程度ではびくともせず、そこに人が作ったと思われる梯子や吊り橋があり、道になっていた。

201008252.png


・・・


そんな道をしばらく進んで、木々も青々と深くなってきたころ、急に開けた場所に出た。

201008253.png

頭上をすっぽりと覆っていた巨木の傘も、このあたりだけ所々空いていて、そこから眩しい太陽のカーテンが降りてきていた。

どうやら、木の枝の上や窪みなどに家のようなものが立っていて、ここがエリニアなのだ、ということが分かった。

同じビクトリアアイランドの町でも、リスやヘネシスとは大きく異なり、森と一体化したような・・・そんな風景だった。





トゥルーに頼まれた妖精「ロウェン」を探すと、意外にすぐに見つかった。

どうやら妖精はこんな不思議な町でも貴重な存在だった様で、町の人は誰もが知っているようだった。

201008254.png

ロウェン「あら、なんか人間くさいわね・・・」

私「あの・・妖精ロウェンさんですか?」

ロウェン「くさいと思ったら、人間じゃないの。私に何か用?用がないならあっち行ってよ!」

私「えぇと・・・緑キノコが荒々しくなったって聞いたんで、原因とかご存知なら何かお手伝いできるかな・・・と。」

ロウェン「当たり前よ。でも私がオイルと鉄くさいような人間に何か頼むとでも思ってるわけ?ほら、くさいから早くあっち行ってよ。」

ロウェン「あ、そうだ。人間にでも頼める仕事があったわ。モンスター退治よ。緑キノコを倒してきなさい。地図は書いてあげるから。」


・・・


ものすごく心が傷ついた私であった・・・

なぜこんな憎まれ口をたたかれなければならないんだろう。

というか、なんで自分はこんな所で人助けなんかしなければならないんだろう。



でも、ここから逃げても行くところがないのは分かっていた。

私には他に道が残されていない。

いつもいつも流されてばかりいるからこんなことになる。

消極的な選択でしか、生きる術がない私だった。



ロウェン「ちょっと・・・聞いてるの?」

私「あ・・すみませんでした。分かりました、行ってきます。」

ロウェン「ふん。これだから人間は・・・」



・・・



ロウェンにもらった地図を辿り、もと来た道を戻るとひときわ大きな木を見つけた。

どうも木は大きな空洞になっていて、そこが問題の「緑キノコ」の群生地のようだ。

201009262.png

確かに此処の緑キノコはこれまでに見たモンスターたちとは明らかに様子がおかしい・・・

というか、どこかで見たことがある雰囲気だった。



201009263.png

やはりヘネシスでのキノコの様子がおかしかった事とよく似ているのだ。

201009265.png

201009264.png

やはり、ヘネシスのときと同じ、緑キノコの人形が見つかった。

早速これをロウェンの元に持っていき、ヘネシスでの出来事や「緑キノコの人形」が見つかったことを話してみることにした。


私「かくかくしかじか・・・」

ロウェン「あら、ヘネシスでのことは私も知っていたけど、本当に緑キノコの人形があったのね!」

201009266.png

ロウェン「そう・・じゃああなたがアランね。臭い臭いって言って悪かったわ。」

ロウェン「あの信用できない人間が送り込んでくる奴なんてスパイだと思ってたから、意外ね。」

私「・・・。人間がお嫌いなようですけど、何かあったんですか?」

ロウェン「まああなたは多少マシみたいだから話してあげる。」

ロウェン「昔、大陸の反対側に住んでいる人間達の中にビクトリアアイランドを全て自分達の町にしてしまおう、という愚かな考えの人間がいて、エリニアの木々が伐採されたり、ペリオンの原住民たちを追い出そうとしたりしたのよ。」

ロウェン「当然、私たちや長老ハインズが大魔法で一瞬で追い出したけど、そのとき奴らが持っていた伐採道具のにおいが今でも忘れられないの・・・」

私「昔って、どれくらい前なんですか?」

ロウェン「んー。200年くらい前だったかしら・・・まあ500年前に暗黒の魔法使いが閉じ込められたのを覚えているから。」

201003312.jpg

私「あの、昔のアランにも会ったことがあるんですか?」

ロウェン「会った事はなかったわね。ていうか、どうしてそれをあなたが聞くのよ?」


私は、自分がいた世界のこと、これまでの経緯を話した。


ロウェン「なるほどね。もしかしたら暗黒の魔法使いが意識をすり替える呪文を唱えたのかもしれない・・・」

ロウェン「だとすれば必要なのは、英雄の意識が目を覚まし、なおかつあなたが元の世界に戻りたい、と本気で思うことね。そうすれば帰れると思うわ。」


もしかしたら私は本当に、自分のいた世界には戻りたくないのかもしれない。

この世界にいれば、誰もが自分のことを知っていて、苦労をしていても、生きていることが実感できるのだから・・・


私「・・・自分の気持ちが分からないんです。ただ、元の世界よりここの方がいろんなものを見られるし、楽しいんです。」

ロウェン「そういうときは、自分の気持ちに正直になって、この世界で苦労してみることね。さあ、もうひと仕事受けてもらうわよ!」

私「何か違うような気がす・・・」
ロウェン「何か言った?」

私「いえ、なにも・・・」

201009267.png

ロウェン「あなたにさっき行ってもらった大木のあたりに"おしゃべりな木"がいるはずよ。彼なら緑キノコに人形を入れた犯人を見てるはずだから、話を聞いてきてよ」

私「さっき行ったときにはそんな木、見かけませんでしたけど・・・」

ロウェン「まあ普段はしゃべれない振りをしているからね。妖精ロウェンから、と言えば分かると思うわ。」


・・・


201009268.png

確かによく見てみれば、明らかにおかしな木がある。

なぜ気がつかなかったのだろう・・・

私「あの、"おしゃべりな木"さんですか?」

木「・・・」

私「ロウェンさんからの紹介なんですけど。」

木「ふはっ!人間がオレッチに声かけるなんて・・・あんたはとても変わってる人だっちゃ。さぞかし友達いないんだろうっちゃ」

201009269.png

私「余計なお世話だ。あのですね・・・」

木「妖精ロウェンも全く、こんなところに植えやがるとは許せないっちゃ。とにかく人づかい(いや、木づかいか)が荒いから、オレッチもいそがしいんだっちゃ!」

私「最近緑キノコの人形を持っていた人を見かけませんでしたか?」

木「ぶつぶつ・・・んで、何か用だっちゃ?」

私「・・・。最近緑キノコの人形を持ってた人を見かけませんでしたか?」

木「そうさなぁ、最近変な子供がウロウロしていたのを覚えてるっちゃ。たしかそいつが人形を持ってたような持ってなかったような・・・」

木「それよりも最近緑キノコが凶暴化してて、オレッチも迷惑してるっちゃ。あんた、奴らを懲らしめてくれないかっちゃ?」

私「どうも、その原因が緑キノコの人形だそうなんです。」

木「そうなのかっちゃ!じゃあもうオレッチは被害をこうむることがないんだっちゃ。木にも一人の時間が必要だから、あんたは帰ってくれっちゃ!」

私「・・・」


・・・


私「人形を持っていたかもしれない人を見かけているそうです。」

ロウェン「それじゃ、そいつがやったのかしらね・・・こちらとしても、こんな簡単にエリニアの生態系を崩されちゃだまってられないわね。」

ロウェン「いいわ、あんたの雇い主に伝えなさい。協力できることはする、とね。」


どうやら、ここでするべきことは全て済んだようだ。

あとは帰るだけなのだが、そろそろ日が暮れる頃で歩いて帰るのは少し危ないかもしれなかった。


私「あの・・どこか泊まれる場所ってないですか?」

ロウェン「そういえばそうね。私の協力者の住民に聞いてみるわ。感謝しなさい!」


・・・というわけで、この日はエリニアに泊まることになった。





英雄あらんの旅は続く。





この物語はフィクションです。登場する団体、人物は現実のものと一切関係がありません。たぶん。

4ヶ月ぶりの小説です。

実は8月ごろから暖めていたのですが、心理描写でてこずって今日に至りました。

時間がないときに何故か小説が書きたくなるんですよね・・・

追記:コメント返信

・あらましおさん
なんか私にも正直どうなるかって分からないんですけどね。ネクソンの善意と手腕にすがるばかりです。

・No Nameさん
なるほど。。エルナスもありだと思います。ただその場合は、オルビス塔の魔法石を使う場合でしょうか。
書いてみて思ったんですが、結局「模範解答」がないので、記事で書くのには適さない話題だったのかもしれません。

・紅蓮の苺彡さん
ありがとうございます。こういうご声援があると、やる気につながりますね。
まあ、アクセス数とかコメントに頼り切らないブログでありたい、とも思ってるんですけどね^^
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